相続の準備・対策

相続の準備・対策

相続の準備・対策は、まずは相続税がどれくらいかかるのかを確認するのが大事です。
その上で大きく分けて次の3つのプロセスがあります。

①誰に何を承継させるか決める
②相続税の負担を軽減する方法を考える
③相続税を納付するための資金を確保する
また、これらは目先の相続だけでなく、次のいわゆる二次相続についても考えておく必要があります。

ぶっちゃけ相続税対策の方法を教えてください。

もちろん、相続税対策の方法はいくつもありますが、例えば以下があります。

● 生前贈与:
相続する前に財産をお子様やお孫様に贈与することで、相続財産を減らし、相続税を節税する方法です。ただし、贈与税や生前贈与加算などの注意点もあります。
● 生命保険:
相続人に生命保険金を受け取らせることで、一定額まで相続税が非課税になる方法です。また、お子様やお孫様に生命保険をかけたり、生命保険金を一時所得として受け取ったりすることも節税対策になります。
● 養子縁組:
法定相続人を増やすことで、基礎控除額や非課税枠を増やし、相続税を節税する方法です。ただし、養子縁組には法的な手続きだけでなく、家族関係の変化などといった影響も考慮する必要があります。
● 不動産の活用:
不動産の取得や評価額を下げることで、相続税を節税する方法です。例えば、資産を金融資産で持つより不動産で持つ方が財産評価額が低かったり、不動産であっても自宅や別荘よりも賃貸物件やタワーマンションの方が評価額が低くなる場合があります。また、小規模宅地等の特例や家なき子特例などの制度を利用することもできます 。

相続税額の試算

相続税の試算は、相続税の申告の要否や納付額を事前に把握するために非常に必要です。
また相続税の試算をすることで、次のようなメリットがあります。

● 相続税の申告期限(相続開始から10ヶ月以内)に間に合うように準備を進めることができます。
● 相続税の節税対策を検討することができます。相続税は財産の評価額や法定相続人の数などによって変わりますが、早めに相続税額の試算することでこれらの対策を講じることが可能となります。
● 相続税の納付方法や納付時期を検討することができます。相続税は一括納付が原則ですが、分割納付や納付猶予の制度を利用するといった準備も可能となります。

相続税は、財産を受け継いだ人が払う義務がある重要な税金です。相続税の試算をして、適切に申告・納付するようにしましょう。

生前贈与

生前贈与を行うことにより例えば以下のようなメリットがあります。

● 相続税の負担を軽減できる。
生前に財産を贈与することで、相続時の課税遺産総額を減らし、相続税率を下げることができます。例えば、暦年課税で毎年110万円以下の贈与をすると、贈与税がかからないため、節税効果が高まります。
● 税制改正のリスクを回避できる。
税法は毎年改正される可能性があり、将来的に相続税や贈与税の制度が変わって不利になることもあり得ます。生前贈与は、贈与した年の税制で課税されるため、思い立ったときにすぐに行えば、将来の税制変更による影響を受けないで済みます。
● 贈与者の意思を尊重できる。

生前贈与は、自分が決めた相手に自分が決めた財産を渡しやすくなります。相続では、法律で定められた相続人や遺留分制度などによって、自分の意思とは異なる財産分配になる可能性がありますが、生前贈与なら、自分の意思で財産を引き継ぐことができます。

生命保険に加入して相続税の節税と納税資金の確保

【相続税軽減対策】
 受取人を指定した生命保険金は、受取人の固有の財産となって、相続人間の遺産分割の対象から外れるのが原則です。
 これは遺産分割の話であり、相続税の計算の話においては、生命保険金も相続財産に入れて計算しなければいけません。
 ただし、生命保険金には相続税の非課税枠(相続税の計算から外して良い金額)があり、相続人が受け取る生命保険金は、500万円✕法定相続人の数の金額までが非課税限度額となって、相続税がかかりません。
 そこで、生命保険を利用することで、現金等で遺した場合に比べて、相続税の負担を軽くすることが期待できます。

【相続税納税資金対策】
 相続税は、原則、金銭で納付しなければいけませんが、生命保険を活用して生命保険金として現金を受け取ることで、納税資金を準備することができます。
 生命保険金は原則、遺産分割協議の対象とはなる遺産ではないため、受取人がその固有の財産として現金で受け取ることができます。
 生命保険を活用すれば、納税によって大切な財産を手放したり、ご家族の預貯金を取り崩す心配もいりません。
 また、スピーディーな受け取りが可能なことも、生命保険の特徴です。
※ただし、生命保険金が多額であるなどして、受取人間で著しい不公平がある場合には、例外的に遺産に組み戻すことを求められる場合があるので、詳しくは保険や法律の専門家などにご相談されるのが良いでしょう。

不動産有効活用による節税プランニング

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不動産名義の整理

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遺言書の作成

遺言書は、自身に万一のことがあった場合に、自分の財産(遺産)を「誰に?どれだけ?どのように?」託すか決める意思表示となる親族への大切なメッセージです。

一般的に利用されるのは「自筆証書遺言」と「公正証書遺言」です。
「自筆証書遺言」
費用がかからず、遺言内容を知られずに作成できるが作成は自書の必要があり、死亡後に家庭裁判所の検認が必要
「公正証書遺言」
偽造や滅失の心配がなく、死亡後の家庭裁判所の検認が不要だが、作成に費用がかかり、証人が2名必要

遺言書の作成をおすすめする方
■ 子供がない夫婦
■ 独身の方
■ 先妻の子や後妻の子がいるなど親族関係が複雑な方
■ 相続人以外の特定の方に財産を遺贈したい方
■ 財産を相続させたくない相続人がいる方
■ 行方不明の相続人がいる方

遺言書作成をおすすめする理由
■ 遺産について相続人が争う心配がなくなる
■ 相続人による遺産分割の協議が必要でなくなる
■ 相続人以外の方に財産を残すことができる
■ 遺産の確認ができる

自筆証書遺言の要件緩和(令和1年1月13日施行)
パソコン等で作成した目録を添付したり、銀行通帳のコピーや不動産の登記事項証明書等を目録として添付して遺言を作成することができるようになりました。
すべて手書きで作成する必要がなくなったので、作成の負担が軽減されました。

自筆証書遺言書保管制度(令和2年7月10日施行)
法務局に遺言者本人が自筆証書遺言を持参して、保管を申請できます。
要件を満たした自筆証書遺言書を作成する必要がありますが、遺言書1通につき手数料3,900円で保管申請ができます。
この制度を利用した場合、遺言書の検認は不要となり、遺言者が死亡した場合に予め指定した相続人等に遺言書が保管されている旨を通知することもできます。

認知症(万一のときに備えた)対策

認知症が懸念される場合に、相続について時間をかけて対策を検討することをおすすめします。
認知症が進行すると、自分の意思で財産を管理・運用・処分をすることができなくなります。
そのような状況をさけるために、「遺言書の作成」「任意後見制度」「民事信託」などの制度活用が有効です。

「任意後見」とは
本人の判断能力が低下したときに契約内容に従い、本人の財産管理を行う制度です。
本人の判断能力が十分なうちに、将来的に任意後見人になる人との間で、公正証書で任意後見契約を締結するところから始まります。
やがて本人の判断能力が低下し、任意後見人の後見事務を監督する「任意後見監督人」が選任されたら、任意後見がスタートします。
つまり任意後見契約は、将来、判断能力が低下したときの備えとして結ぶ契約です。

「民事信託」とは
不動産やお金などの財産を信頼できる家族等に託して、託した目的に従って「管理・運用・処分」を任せることです。
民事信託(家族信託)は下記の3者によって「契約」が成り立ちます。

委託者 ⇒ 所有している財産を託す人
受託者 ⇒ 委託者から託された財産を管理・運用・処分する人
受益者 ⇒ 管理・運用・処分した財産から得られた利益を受ける人

「委託者」から財産を託された「受託者」が信託契約の内容に従い、管理・運用・処分し、「受益者」が発生した利益を受け取ります。
(実際の民事信託では、「委託者=受益者」となる場合が多いです)

認知症対策においては、後見や信託の内容を決定するのにご家族との相談・連携が大切です。
そのうえで、本人の意思を尊重しながら適切な対策を協力して進めます。
また、専門家の法的アドバイスを受けることは、認知症対策において重要です。専門家の助言を得て、法的な手続きや契約の正確性を確保してください。
認知症は進行の予測が困難なので、早めの対策と法的なサポートを活用することで、円満な相続と被後見人の福祉を守ることができます。

事業承継

このようなお悩みをお持ちの社長様はご相談ください。

事業承継といっても何から手を付けたらよいかわからない

事業承継をするためには、以下のようなステップを踏む必要があります。

① 会社の現状分析
② 承継方法・後継者の確定
③ 事業承継計画の作成
④ 後継者育成
⑤ 承継手続きの実施
⑥ 承継後のフォロー

事業承継は、会社の存続や発展にとって極めて重要なプロセスです。しかし、事業承継には後継者不足、税金負担、家族や従業員との対立などといった課題があります。そのため、事業承継は早めに準備し、専門家の助言を活用しながら進めることが望ましいです。

事業承継の準備を始めるタイミングがわからない

事業承継の準備を始めるタイミングは、一般的には後継者が40代ぐらいの時がよいと言われます。しかし、事業承継の準備には多くの課題があり、時間がかかるものも多いため、早めに意識して計画を立てることが重要です。事業承継の準備には以下のようなものがあります。

後継者の選定と教育
事業承継計画書の作成
相続税・贈与税対策
自社株の集約
資金調達
企業価値の見える化と磨き上げ
交渉や契約

これらの準備には、5年から10年ほどかかると言われています。また、後継者や関係者との信頼関係や企業文化のすり合わせなども考慮する必要があります。事業承継は経営者にとって一生に一度の大きな決断です。慌てずにじっくりと準備を進めることで、スムーズな事業承継を実現しましょう。

自社株の評価額がわからない

自社株の評価額は、市場に出回っていない株式の価値を算定することです。
自社株の評価額は、相続税や贈与税の申告や納付に必要な場合があります。自社株の評価方法には、様々な方法がありますが、最も一般的な方法は、国税庁が定めた基準に従って、会社の規模や業種に応じて、類似業種比準方式や純資産価額方式などを用いる方法です。
またM&Aなどの事業売却に際しては、DCF法や収益還元法を用いて算定するインカムアプローチやマーケットアプローチという方法もあります。M&Aに際して算定した株式評価額はあくまで目安であり、最終的な売買価格は当事者間の交渉によって決まります。M&Aの株式評価額の算定は複雑で専門的な知識が必要な場合もありますので、公認会計士や税理士などの専門家に相談することをおすすめします。

後継者の納税資金が十分かどうかもわからない

事業承継の後継者の納税資金が十分かどうかは、相続財産の評価額や相続税率、後継者の金融資産や収入などによって異なります。一般的には、相続財産のうち、自社株式や事業用不動産などの事業用資産が多いほど、納税資金の不足が生じやすいと言われています。
納税資金が不足すると、事業用資産を売却したり、事業活動に必要な資金を切り崩したりすることになり、事業の継続や発展に支障をきたす可能性があります。そのため、事業承継の際には、事前に納税資金の試算や確保方法の検討を行うことが重要です。

セミナーで聞いた方法を試しているが、うまくいくか不安だ

事業承継のセミナーで聞いた方法は、一般的なものであって、個別の事情に合わせて調整する必要があります。また、セミナーでは、事業承継の全体像や基本的な知識を学ぶことができますが、具体的な手続きや対策を実行するには、やはり専門的な知識や経験が必要となります。
事業承継の方法について不安を感じるのは、ごく自然なことだと思います。しかし、不安を抱えたままでは、事業承継の準備や実行に支障をきたす可能性があります。そこで、以下のような対処法をおすすめします。

● 専門家に相談する
● 家族や従業員とコミュニケーションを取る
● 他の経営者の事例を参考にする

事業承継は一朝一夕にできるものではありません。時間と労力をかけて準備し、実行する必要があります。しかし、それだけに価値があるものでもあります。あなたが築いた会社を後世に残すことは、あなた自身や社会にとって素晴らしい貢献です。ぜひ上記を実践し、円滑な事業承継を実現させてください。

経営の専門家を顧問にしているが、事業承継は経験不足のようだ

事業承継は、経営者や後継者にとって大きな決断であり、様々な課題や難しさがあります。経営の専門家といっても、一般的な経営戦略や経営分析などには詳しいかもしれませんが、事業承継に関する知識や経験が不足している場合もあります。そのような時は、事業承継のプロセスや手続きに精通した、事業承継に強い専門家にご相談ください。事業承継の方法について客観的な意見やアドバイスを得ることができ、あなたの希望や状況に応じた解決策を提案いただけると思います。

家族への相続も考えたい

家族への相続については、法律や税制などの知識が必要です。相続人や相続分、相続税などの基本的なことから、配偶者居住権や自筆証書遺言などの新しい制度など多岐に渡りますので、ぜひ、専門家にご相談ください。